こんな人におすすめの記事
- 40代で派遣として働くか迷っている方
- 派遣とパートどちらがいいか悩んでいる方
- 現在派遣で働いていて将来が不安な方

「40代で派遣なんて、正直やばい?周りから不安定だしやめた方がいいって言われるけど…」
そんな不安を抱えていませんか?
私は大手人材派遣会社で派遣営業として500名以上の方をフォローしてきましたが、確かに40代の派遣には厳しい現実があります。
でも同時に、戦略的に取り組めば40代でも派遣で成功している方をたくさん見てきました。
結論から言うと、40代の派遣は「やばい・やめた方がいい」のではなく、「覚悟と目的次第」です。
若い頃とは違った戦略が必要ですが、家庭との両立や柔軟な働き方を実現したい40代の方にとって、派遣は有効な選択肢の一つなんです。
この記事でわかること
- 40代で派遣がやばいと言われる7つの理由と対策
- 40代でも派遣で働くメリット
- 40代だからこそ派遣が向いている人の特徴
- 40代で派遣を成功させるための具体的な方法
- よくある質問への現場目線での回答
実際の派遣現場で見てきた体験を基に、40代の派遣について包み隠さずお伝えしていきますね。
40代で派遣はやばい、やめた方がいいと言われる7つの理由
40代の派遣について厳しい意見が多いのは事実です。
派遣営業として多くの40代の方を現場を見てきた中で、実際に起こりがちな問題点を整理しました。
紹介数はぶっちゃけ減る
20代や30代前半と比べると、40代の方への求人紹介数は正直減ります。
派遣営業をしていて、これは隠せない現実です。
特に「未経験OK」の求人では、企業側が若い方を希望するケースが多いです。
ただし、経験やスキルがある分野では、逆に40代の方が重宝されることも。実際に私がフォローした方の中でも、専門性を活かして複数の企業から引く手あまたになった40代女性もいらっしゃいました。
また20代の若手で失敗した後任などで求められることもあります。
例えば
- 社会人経験もままならないため逆に教育に時間がかかった
- 20代同士での相性が悪く、次は歳の離れた人の方がバランスが良い
このような後任発注の際は敢えて年代を40代以降で絞って探すケースがありますよ。
未経験OKの求人は通過しない
「未経験者大歓迎」と書かれていても、実際には20〜30代前半を想定している企業が大半です。
これは建前と本音の違いで、派遣営業としても歯がゆい部分。でも、諦める必要はありません。
未経験でも、人生経験や社会人経験の豊富さを評価してくれる企業も存在します。



私の経験では、知識やスキルは入社してからOKでも、社会人としてのマナーなどまで教える環境がない・「落ち着いた大人の対応ができる人」を求める企業では、40代の方が採用されるケースも多々ありました。
3年後の直接雇用は可能性が低い
派遣から正社員への道のりは、40代になると確実に険しくなります。
労働者派遣法では3年経過後の直接雇用申込義務がありますが、実際には部署異動や契約終了で回避されるケースが多いんです。
特に大手の派遣先企業での直接雇用の切り替えはあまり望めません。
ただし、中小企業や専門スキルや資格を持っている方は別。実際に私がサポートした45歳の経理経験者は、簿記1級の資格を活かして正社員登用されました。
年下の正社員が教育者というジレンマ
40代で派遣として働く際の精神的な負担として、年下の正社員から指導を受けることがあります。
正直、きついと感じる方が多いんです。社会人経験が豊富な40代の方にとって、20代の正社員から「こうしてください」と言われるのは複雑な気持ちになりますよね。
でも、この状況を乗り越えた方や割り切れる方は長期的に活躍されています。
年を重ねても「謙虚に学ぶ姿勢」を保てるかどうかが、40代派遣成功の鍵の一つです。



実際に派遣先からの依頼の際『年齢はいくつでもいいんだけど、過去に取り憑かれず常に新しく学べる姿勢であってほしい』とお願いされることが多いんです。
退職金やボーナスがないのが辛い
派遣社員には基本的に退職金やボーナスがありません。
これは年齢に関係なく派遣全体の問題ですが、40代になると将来への不安が強くなるため、より深刻に感じられます。同世代の正社員がボーナスを受け取っている中、自分だけ安定収入がないのは確かに辛いもの。



同一労働同一賃金が制定されたとはいえ、実態としては退職金やボーナスは時給に含まれる形で着地したケースがほとんどです。
ただし、派遣の時給は比較的高めに設定されているため、年収ベースで見ると正社員と大きく変わらないケースもあります。
45歳以上だと年齢が派遣先に通知される
労働者派遣法により、45歳以上の派遣労働者については年齢を派遣先に通知することが義務付けられています。
45歳以上であることの通知は、派遣先が労働災害防止のために適切な配慮・配置を行うための情報提供です。
過度に心配する必要はありませんが、派遣先が年齢を配慮する区分として45歳は一つの区切りとなります。
社会的信用が低くなりがち
40代で派遣という働き方に対する世間の目は、まだまだ厳しいのが現実です。住宅ローンやクレジットカードの審査で不利になったり、子供の進学時に肩身の狭い思いをしたりする方もいらっしゃいます。
これは派遣制度の雇用の不安定さの問題でもあるのですが、当事者にとっては切実な悩みですよね。
40代で派遣で働くメリット
ネガティブな面ばかりお話ししましたが、40代だからこそ派遣という働き方が向いている側面もあります。
実際に私がフォローしてきた方の中にも、『正社員で闇雲に働いてきた時より今の方が毎日が楽しいんです』、と派遣という働き方で充実したキャリアを築いている40代の方がたくさんいらっしゃるんです。
正社員よりも仕事が決まりやすい
やはり正社員転職と比べると派遣の仕事は決まりやすいです。
事実、40代の正社員転職は厳しい現実があります。年齢で書類選考で落とされることが多く、面接まで進むのも一苦労。
でも派遣なら、スキルと経験がマッチすれば比較的スムーズに決まります。



私が担当した43歳の女性は、正社員転職で半年間決まらなかったのに、派遣では1週間で3社から内定をいただきました。
時短・残業なしなどの働き方が叶う
40代女性の多くが抱える家庭との両立問題。
派遣なら「時短勤務希望」「残業なし」「週3日勤務」など、ライフスタイルに合わせた働き方が選択できます。
正社員だとなかなか難しいこれらの条件も、派遣なら最初から明確にして仕事を探せるんです。
実際、介護や育児で制約がある40代の方にとって、派遣は非常に有効な働き方。
私がサポートした方の中にも、親の介護をしながら無理なく働き続けている方が多数います。
パートやアルバイトより時給が高い
同じ非正規雇用でも、派遣の時給はパートやアルバイトより高く設定されています。
特に関東エリアは300円近く派遣が高い結果に。
40代で家計を支える必要がある方にとって、この時給差は大きなメリットです。
雇用形態 | 全国平均時給 | 関東エリア | 関西エリア |
---|---|---|---|
派遣社員 | 1,577円 | 1,714円 | 1,524円 |
パート・アルバイト | 1,312円 | 1,395円 | 1,267円 |
参考:dip|2025年4月度派遣時給/ なんでも統計局 by PR TIMES
経験やスキルを活かしやすい
40代までに積み重ねてきた経験やスキルは、派遣の世界では大きな武器になります。
「即戦力」が求められる派遣だからこそ、豊富な社会人経験が評価されるんです。
副業がしやすい
派遣社員は正社員と比べて副業規制が緩いケースが多いです。契約時間外であれば、基本的に自由に副業ができます。40代で将来への不安がある方にとって、収入源を複数持てるのは大きな安心材料。
実際に私が知っている方の中には、派遣で残業なしで安定収入を確保しながら、終業後にメルカリなどの副業で月5万円の副収入を得ている方もいます。
転勤や異動命令におびえなくていい
正社員だと避けられない転勤や異動命令。40代で家庭を持っていると、これらは大きなストレス要因になりますよね。派遣なら契約で勤務地が決まっているため、突然の転勤を心配する必要がありません。
家族優先で働きたい40代の方には、この安心感は非常に大きなメリットです。
業務範囲が決まっていてやりやすい
派遣は契約で業務内容が明確に決まっています。
正社員のように「何でもやって当たり前だよね?」という曖昧な指示はありません。
40代で体力的な不安がある方や、特定の業務に集中したい方にとって、この明確さは働きやすさにつながります。



40代となると世間では管理職や教育係を求められることも多いでしょう。
でも人間向き不向きがあるので、派遣であればそのような過度な期待や責任を感じなくて良いですよね。
みなし残業や給与未払いなどのトラブルがない
派遣は時給制で労働時間がしっかり管理されているため、サービス残業や給与未払いのトラブルが起こりにくいシステムです。(派遣会社も売上に影響するので、しっかりと管理してくれます)
働いた分はきちんと支払われる。これは当たり前のことですが、正社員の世界では意外と守られていないことも多いんです。
40代で家計管理をしっかりしたい方にとって、この透明性は大きなメリット。
40代で派遣はやめたほうがいい、やばい?それでも向いてる人
実際のところ40代で派遣が向いている方もいらっしゃいます。
派遣営業として多くの方を見てきた経験から、やめた方がいいと言われても40代で派遣をおすすめできる特徴をお伝えします。
柔軟な働き方や家庭や自分の時間を大切にしたい人
家庭との両立を重視したい40代女性には、派遣という働き方は派遣を選ぶ一番多い理由。
子供や旦那の食事を用意するためにも17時で残業なしが希望。社会復帰したばかりだからまずは週三から始めたい。など派遣なら契約範囲内での業務なので、プライベートとの線引きがしやすいんです。



実際に私が担当した方で、週4日勤務で子育てと仕事を両立している方がいますが、「正社員時代より心に余裕ができた」とおっしゃっていましたよ。
職場の人間関係がストレスを抱えやすい人
派遣なら適度な距離感を保ちながら働けます。
正社員として長く働いていると、どうしても職場の人間関係に深く関わることになりますよね。
また出世争いなど政治的な人間関係に巻き込まれてストレスを抱える人も多いでしょう。
でも40代になると、そんな人間関係のストレスを避けたいと思う方もいますよね。
「今日の仕事が終わったらサヨナラ」という気持ちで働けるのは、人間関係に疲れた40代の方には大きなメリット。
私がフォローしている方の中にも、「人間関係で悩むことが減って精神的に楽になった」という声をよく聞きます。
重い責任より無理なく働きたい人
管理職経験がある40代の方の中には、「もう重い責任は背負いたくない」と考える方もいらっしゃいます。
家庭のことを考えると、仕事で無理をするより、程よい責任範囲で安定して働きたいという女性も多いでしょう。
派遣なら契約で業務範囲が決まっているので、過度な責任を負わされることがありません。



実際に私が担当した元管理職の女性は、「正社員の時よりは責任は軽いけど、その分家庭に時間を使えて人生バランスが取れるようになった」とおっしゃっていました。
40代で派遣を無理なく続けていく方法
40代で派遣として働き続けるには、それなりの戦略が必要です。若い頃とは違って、ただ待っているだけでは良い仕事は来ません。そこで
私が500名以上の方をフォローしてきた経験から、40代が派遣で成功するためのポイントをお伝えします。
複数の派遣会社から紹介を受けるようにしておく
これは絶対にやっておいてほしいこと。
40代の場合、1つの派遣会社だけでは求人の選択肢が限られてしまいます。
最低でも3〜5社の派遣会社に登録しておくことをおすすめします。
それぞれの派遣会社には得意分野があるため、複数登録することで様々な業界・職種の求人に出会えるんです。
無期雇用派遣の制度がある派遣会社を選ぶ
2013年の労働契約法改正により、有期契約が5年を超える場合は無期契約への転換を申し込める制度ができました。
無期雇用派遣なら、派遣先が変わっても雇用は継続され、月給制で安定収入が得られることも。
40代で長期的に派遣で働きたい方には、この制度がある派遣会社を選ぶことをおすすめします。
副業をスタートしておく
派遣だけの収入では将来不安という40代の方には、副業を始めることを強くおすすめします。
派遣の契約時間外なら基本的に副業は自由。
在宅でできるデータ入力、ライティング、ネットショップ運営など、自分のスキルを活かせる副業から始めてみてください。
私がフォローしている方の中には、派遣で培った事務スキルを活かして、個人事業主として記帳代行サービスを始めた方もいますよ。
派遣という働き方に目的を持っておく
「なんとなく派遣」では40代では厳しいのが現実。「子育てが落ち着くまでの期間限定」「正社員転職のための経験積み」「将来の起業準備期間」など、派遣で働く目的を明確にしておくことが大切です。
目的があると、モチベーションも維持しやすいし、派遣会社の担当者にも自分の希望を伝えやすくなります。
大手の派遣会社に登録しておく
派遣会社の求人数と規模の大きさは今後の紹介にあたり非常に重要なポイントとなってきます。
基本的には大手を使うようにしてください。
福利厚生の充実さや大きな法律改正時などの対応力などは比べ物になりません。
よくある質問
40代の派遣について、よく聞かれる質問にお答えします。派遣営業として現場で対応してきた実体験を基に、正直なところをお話しします。
40代なら派遣とパートどちらがおすすめですか
結論収入を重視するなら派遣、安定性を重視するならパートがおすすめ。
派遣は時給が高い分、契約期間に制限があります。パートは時給は低めですが、長期で働ける可能性が高い。
家庭の状況や将来設計に合わせて選択することが大切です。ちなみに、私がフォローしてきた40代女性の中では、「まずは派遣で経験を積んで、良い職場が見つかったら直接雇用のパートに切り替える」という戦略を取る方もいましたよ。
40代で未経験事務は厳しいですか
正直に申し上げると、40代未経験での事務職は相当厳しいです。事務職は人気が高く、経験者でも競争が激しい分野。未経験となると、よほど他のスキル(パソコンスキル、資格など)で差別化できないと難しいのが現実。
ただし、完全に無理というわけではありません。私が担当した方の中にも、40代で未経験から事務職に就いた方はいらっしゃいます。
その場合は、お人柄やこれまでの仕事へのスタンスを棚卸して、日常でも簿記やMOSなどの資格を取得して勤勉さをアピールしてましたよ。
40代から紹介予定派遣や直接雇用切り替えの案件は難しいですか
これも厳しい現実は紹介予定派遣や直接雇用前提の案件は、企業側も「長期で働いてもらえる人」を求めているため、若い方が優遇される傾向があります。
ただし、専門スキルや資格を持っている40代の方なら可能性はあります。
私が実際にサポートした事例では、経理経験豊富な42歳の女性が紹介予定派遣から正社員になったケースもあります。諦めずに、自分の強みを活かせる分野で挑戦することが大切です。
まとめ:40代で派遣がやばい・やめたほうがいいのかは、覚悟と目的次第
ここまで40代の派遣について、良い面も悪い面も包み隠さずお話ししてきました。
確かに40代から「派遣はやばい」「やめた方がいい」という意見が多いのは確かですが、それは準備不足や戦略不足が原因のことも多いんです。
40代で派遣として働くなら、若い頃とは違った覚悟と目的が必要。
複数の派遣会社への登録、スキルアップ、副業の検討、将来設計の明確化など、やるべきことはたくさんあります。
でも、これらをしっかりと準備して取り組めば、40代でも派遣という働き方で充実したキャリアを築くことは十分可能です。
私が派遣営業として見てきた500名以上の方の中にも、40代で派遣を選択して成功している方はたくさんいらっしゃいます。大切なのは、自分の状況と将来像を正しく把握して、戦略的に行動することなんです。